fbpx

14/12/14 飯舘村レポート4:当たり前ではない

■工務店

「ダイク」は、この日も姿を見せず。
10月にボランティアの前に姿をあらわしたのを最後に生存を確認できていません。
彼の最新の痕跡は、除染作業員が「茶色の猫がいる」と言っていたらしいこと。
20141214-_2NT8381

最後に彼にあったのは7月13日。それまでは、訪れれば必ずご飯を催促していました。
20140713-_2NT8275

給餌ボックスは野生動物に荒らされることが増え、更に除染作業が続いていたことで、ここで暮らしづらくなっていたのは確か。
20141214-_2NT8385

20141214-_2NT8389

この日はドライフードが程よく残っていました。ダイクのほかにキジトラも居ついています。
20141214-_2NT8387

猫かたぬきか?
20141214-_2NT8388

 

■ボックス21

はじめて訪れたお宅です。猫が2匹暮らしていると聞きました。
20141214-_2NT8392

最新のまだお型給餌台。ボランティアの「まだお」さんが、村に毎日のように通う「日比」さんの監視カメラのデータをもとに、野生動物対策を重ねています。
20141214-_2NT8395

猫のご飯は守られていました。野生動物の欲求をかいくぐるのは難しいこと、この状態が長く続くことを願います。
20141214-_1NT5737

いたいた!びっくり顔さん。
20141214-_2NT8406

どうやらなつっこくないようです。
20141214-_2NT8411

得意技は、ヒット・アンド・アウェイ。
20141214-_2NT8417

20141214-_2NT8421

たまにのんびり。
20141214-_2NT8425

「なによ」
20141214-_2NT8427

除染の風景
猫たちの暮らす庭から数十メートルの場所。
20141214-_2NT8440

20141214-_2NT8441

 

■サロン

ここも猫のごはんが残っていました。
周辺の除染がはじまり、猫が集まってきています。多くの猫の胃袋を満たす大切なえさ場です。
20141214-_1NT5739

遠からず近からずの面々。別に何もしないのに、隠れ気味なのが愛らしくさえあります。
20141214-_1NT5757

「おれも(仮々)」も来ました。
20141214-_1NT5762

みんなより少し怖がり、でも「おれもー、おれもー」と遠くから催促する姿がキュートで、おれもと呼びたい衝動を抑えられませんでした。
この日も「おれもー」
20141214-_2NT8446

 

■葉たばこ

移動された給餌台は、猫たちの胃袋を確実に満たしています。
20141214-_2NT8461

高いところにサビ猫。気が強いらしい…この子がいると他の猫が姿を見せません。
20141214-_2NT8467

かわいいルックスなのにね…
20141214-_2NT8478

すぐにあったかウェットを食べに降りてきました。
20141214-_2NT8480

除染の風景

20141214-_2NT8485

20140801-_2NT8946

20141214-_2NT8483

20140801-_2NT8939

20141214-_2NT8488

20140801-_2NT8951

雪が勢いを増してきました。
20141214-_2NT8500

20141214-_1NT5768

あともう一軒どうしても行きたい場所があります。

 

■うたちゃん

うたちゃんは、家で暮らす「すみ」「おたべ」「のりこ」「ふく」のお母さん。
2012年2月に出会い、3年近い付き合いになります。

車に乗ってくるほどお腹を空かせていたのを、はじめて見ました。
人の住んでいない地では、一日2回の食事は特別なこと。
ご飯を野生動物に奪われ、空腹に耐えるのは日常茶飯事。
20141214-_2NT8502

かつて黄金色に輝いていた場所。
20141214-_2NT8509

10

当たり前が当たり前でないことに気づくのは、失ってからなのかもしれません。

除染の風景
除染が終わりました。
20141214-_2NT8512

20141214-IMG_3347

20141214-IMG_3348

20141214-_1NT5771

うたちゃんは僕に向かってきます。
20141214-_1NT5776

20141214-_1NT5789

変わり果てた風景に何を想うのか。
20141214-_1NT5798

20141214-_1NT5825

うたちゃんを過剰に擬人化するつもりはありません。
しかし、当たり前が失われた地で4年近い時間を過ごしてきた彼女が何も感じていないとは思えません。

寂しさ、空腹、寒さ、野生動物の脅威、

過酷な環境の中を生き続けてもなお、彼女は人への親愛を失わずに向かってきます。
20141214-_1NT5871

20141214-_1NT5892

20141214-_1NT5882

今を生み出したのは、人です。
今は人の総意が現実化したものだと思っています。
20141214-_1NT5922

時間を巻き戻すことはできません。
しかし、未来は人の意志でつくることができるはず。
20141214-_1NT5791

人への親愛を失わずにいてくれる命のために、この地に生きる命のために、何ができるのか。
改めて自分に問いたいと思います。
20141214-_1NT5906

うたちゃん、またね。

うたちゃんが当たり前に会える存在でないことを、改めて胸に刻みます。

 

[おわり]

 

飯館村を後にして、日比さんのお宅にお邪魔したました。
日比さんとともに飯舘村に通う奥様の手料理をたらふくいただき、お風呂にも入らせていただき、あたたかいコタツで仮眠…
愛犬のあいちゃんはぬいぐるみのようでした。
飯舘村で保護された猫のイブとも会えました。
ありがとうございました。

次の日、飯舘村に入るボランティアの「野口」さんもいらしていて、バトンタッチ。

一日も早く、「あの頃はね・・・・・・」と思い出話ができる日が来ますように。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。
またのお付き合いを、よろしくお願いいたします。

猫ブログランキング参加中です。
バナークリックで応援よろしくお願い致しますm(_ _)m
人気ブログランキングへ

 

ピックアップ記事

関連記事一覧

  1. この記事へのコメントはありません。

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)