春めく村 その3
かわいいハイジのもとを後にし、役場でしばし休憩。
この日も飯舘村に入っていた大先輩の日比さんと落ち合えることに!
日比さんは、飯舘村の犬猫、そして飼い主の支援のために神戸から福島に移住され、移住後の村への訪問がもうすぐ400回になる方。
ブログでの情報発信も精力的に行っています。(とても大変だとおっしゃっていましたが…)
村の状況について知るのに、もっとも重要な情報のひとつである日比さんのブログは多くの人に読んでいただきたいと思っています。
日比さんのブログは[こちら]
前日にメールで「かんじきで長距離を歩いて行く給餌ポイント歓迎です」と伝えたのを覚えていていただき、とっておきの場所を教えていただけることに。
僕の物言いが少しふざけているかのように思われるかもしれませんが、行きにくい場所ほどボランティアさんが訪問する頻度も低くなります。
実際、このお宅はつい最近までボランティアの訪問先から漏れていたそうです。
僕らは限られた時間を、できればそういったお宅を訪問することに使っていきたいと考えています。
そのお宅には「ハイジ似の(ちょっとひねてますが)ニャンコがいますよ」と、なんともわくわくするお言葉w
いざ出発です!
まっさらな雪原が広がるとても美しい景色を見ながら、目的のお宅を目指します。
春めいた陽射しの反射がまぶしい。
ジャーン!日比さんです。
古希を迎えたという日比さんですが、山歩きで鍛えた足腰は僕より屈強!
前に回りこんで写真を撮るのが大変でしたよw
しかも日比さん余裕の笑顔!
「かんじき」を装着したところで記念撮影という名の休憩…
シンクロナイズドカンジキ
連写しましたが、しばらくシンクロしてたふたり。
10分ちょっと歩いたでしょうか…餌場につくと三毛猫があわてて走り去って行きました。
ハイジ似の子の娘猫だそうです。
震災後に生まれた猫は、人のいない村で人と交わることなく育っています。
いまの村では人なつっこいことが生きるための武器になります。それを持たない彼女のような猫には、よりいっそう人が気をかけてあげなければと感じます。
だって、この状況は人の欲がつくりだしてしまったものなのですから。
日比さんが呼びかけると、ハイジ似の母猫が「にゃーん」と顔を出します。
この子は飼い猫。とても人なつっこい、ひねてないw
定期的にこのお宅を訪れる日比さんのことをしっかり覚えていて、すぐに下りてきました。
メシなのかと思ったら、まずは人の側へ。
あたたかな陽射しを浴びてリラックス。
家の猫と何もかわらないかわいさ、愛おしさ。
こんな子たちに出会うたびに、必ずまた来るからねと心の中で約束します。
人が大好きなのに人のいない土地で暮らさなければならない猫。
猫を愛していたのに人のいない土地に置いていかなければならなかった飼い主…
このお宅の敷地内に蔵があったことと、ハイジ似ということでこの子は「クララ(蔵ら)」と命名。
更に周辺のいくつかの犬猫のいるお宅を案内していただけることに。
次に訪れたは犬の「チーズ」と猫の「チビ」。
チーズ、メシ待ち。
飼い主の帰宅が難しいそうで、お腹を空かせていることが多いというチーズ。
「メシ、メシ、はやく、はやく」
村では珍しい洋風な風貌でいっけん大人っぽさを感じさせますが、とてもフレンドリー
ただのかわいいやつですw
そしてですよ、ニューヒロインではないのですか?この顔は!
ふっくらしているのに「チビ」
車の臭いでフレーメン
悲壮感のかけらも感じさせないコミカルタッチなお顔に心をわしづかみにされました。
ダメだ…かわいい…
餌場には居ついた長毛の黒猫。
チビと仲良しです。すこし怖がりさんだけどね。
ふたりでペロリ
また村に友達が増えました。
また来るからね。
親子ねこの暮らすお宅で、この日は日比さんとお別れ。
日比さんありがとうございました。
まだ親子猫の姿を見たことのない餌場に補給。
続いて、もう一軒の親子ねこのいるお宅へ。
突き刺さるメシクレ視線。
前回、子猫の写真を撮りたいとしばらく待っていたのに会えなかったのは、ずばりきみたちだ!
お腹が空いているときだけ、出てくるなんてげんきんだぞ。
というのはウソで、そんなの当たり前だよね。
人と暮らせていたら、いつだってかわいい姿を見せてくれていたはずだったのにね。
この子は人なれしそう、近くまで寄ってきましたよ。手は届かない場所ですけどね…
カメラ目線もオケーだよ。
まずはドライフードを納屋の2Fの餌場に置くと…
ひょこ♪
(あいつ早くあっちいけよ、早くあっちいけよ)
ひょこ♪ひょこ♪
(あいつ早くあっちいけよ、早くあっちいけよ)×2
ほかほか銀次メシ調理中。
容赦なく視線を突き刺してきます。昨日は給餌がなかったようでみんな腹ペコです。
シロ、シロ、ハチ、茶白の四兄弟。
茶白の子がいちばんこわがりさんのようです。でも、いちばんかわいい目をしているよね。
あいつ早くメシつくれよ光線
ごはんできたのか光線
餌場にほかほかメシを置くと…
忍び足で接近。すばり、その忍び足意味なし、もろ見えだよだよ。
やっぱり、こわいー
ひょこ♪
でもやっぱり食べたいー
ごめんごめん、おじさんは立ち去りますよ。
一皿をわけあう兄弟。
おい、きみたち切なさを演出するなよw 人数分のお皿を用意したじゃんw
ハチはこわがりさん。
別の場所に置いたお皿を移動してあげましたよ。
人の側で食べようとする割に、早く帰れよ視線を突き刺してくるきみたちとは、きっと仲良くなれそうだね。
子猫4匹にそろって会えたのははじめてのこと。
みんながんばって生きるんだよ、もうすぐ春だよ。
別のカメラでもう一度、
浅草・銀次親分日記「十の旅 3:かんじき隊」[こちら]
浅草・銀次親分日記「十の旅 4:子ら」[こちら]
[つづく]
最後までご覧いただきありがとうございました。
またのお付き合いを、よろしくお願いいたします。
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