渋谷写真展5 村の猫たち1・カンナの行き先
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間が開いてしまいましたが、4月28日から5月3日まで渋谷ギャラリー・ルデコで開催された猫の合同写真展「ねこ専」で展示した写真のご紹介その5です。その6で完結します。
「人が消えた村のねこ 福島県飯舘村の記録」
今回は、今年うれしかった出来事のひとつ「カンナ」ちゃんが幸せになったお話と、村の猫たちの写真です。
村の猫たち1
『チビ』(飯舘村在住)
村を代表する変顔猫。飼い猫チビは、犬の「チーズ」とともに家を守っています。
納屋を根城に、長く相棒の「ちよ」と二匹仲良く暮らしていましたが、ちよが保護され一匹暮らしに。
『GS横のサビ猫』(飯舘村在住)
餌場に居着くも、近隣のお宅に出入りするうちに飼い猫に。頻繁に一時帰宅する飼い主のもと、飯舘村で生きています。
『ホタテ』(飯舘村在住)
避難中の村民が村外で拾い、避難先で猫を飼えないため村で育てた猫。飼い犬3頭(うち2頭は死亡)を従え王子のように振る舞っています。彼の奔放さが、繋がれた犬の不自由さを際立たせます。
『ミー』(里親決定)
ボランティアが里親希望者からの申し出を受け、里子に出すことを飼い主に打診。猫の幸せを願う飼い主の苦渋の決断により、村を出ることになりました。
飼い主の英断に敬意を表するとともに、猫一匹飼えない理不尽さを強く感じます。
『チョビ』(里親決定)
広範囲にいくつもの餌場を放浪していた自由猫チョビ。足の怪我を機に保護され里子に。
『ムク』(飯舘村在住)
飄々とした風貌にたくましさを感じさせますが、玄関で中に入りたがるそぶりを何度となく見せています。人一倍なつっこいムクの心に、飼い主の不在が影を落としているのは間違いありません。
『バリケード横の母猫』(飯舘村在住)
昨年出産した子猫は里子に。過酷な環境下で子育てをしました。
ボランティア発の情報を見た方に見初められ、彼女も里子に出る予定です。
『いりこ』(飯舘村在住)
飼い猫の彼は室内外を自由に行き来しています。飼い主の避難から4年、人への親愛を失わず飯舘村で生きています。姿を消した「トム」の相棒。
『カンナ』(里親決定)
オスと勘違いした僕が「ダイク」と命名しました。
カンナは長く人との距離を取り続けていました。しかし昨秋、人なつっこい猫に豹変。
猫の預かりの申し出をいただき保護ができました。預かりの方のもと、まるで生まれてからずっと飼い猫であったかのように暮らしています。くぼみのある高級枕がお気に入り。
「くぼみのある高級枕がお気に入り」
キャプションを考えていた当時、まだカンナちゃんを家族にするか揺れていた預かりの「猫寮母」さんを口説くための一文であったことを、ここに白状いたします。
カンナちゃんが猫寮母さんの枕を奪い気持ちよさそうに眠る姿が、Twitterに日々流れていました。
「工務店」と呼ばれる餌場に居ついていたのが、ダイク、そしてカンナの名前の由来です。
大変遅くなってしまいましたが、カンナちゃんの里親決定について書きたいと思います。
里親である猫寮母さんから、カンナちゃんを家族に迎え入れるとご連絡をいただいたのは、4月29日。
「はい。。。私、決めました。◯◯カンナちゃん誕生です」
※◯◯は里親さんの苗字
猫寮母さんは、僕のブログを見て飯舘村の猫の預かりを申し出て下さいました。
そして、3月初旬からカンナちゃんの預かりをスタート。
詳しくは⇒「まっさらな無垢 カンナさんすぎなみ猫寮へ」をご覧ください。
カンナちゃんと10日ほど暮らした猫寮母さんのメールからは、すでに「カンナ愛」が滲み出ていました。
その後、度々いただいた近況報告からも、里子に出さなければ、しかし誰にも渡したくない、でも・・・・・・エンドレスの葛藤が読み取れました。
少しくだけた風に書いていますが、猫寮母さんがまだ村に残っている猫たちを想っていること、カンナちゃんという尊き命に向き合う真摯な姿勢が痛いほど伝わってきました。
カンナちゃんが想定外のかわいさを発揮しているのは、Twitter上のカンナちゃんの姿から明らかでした。
カンナちゃんは猫寮母さんを口説いてる・・・・・・
猫寮母さんの周辺にも空気は伝染し、友人やキャットシッターさんもカンナちゃんが猫寮母さんを落とすのに一役買ってくださったようです(笑)
関わる人の心を惹きつけるカンナちゃんですが、保護の半年ほど前はまるで別猫でした。
昨夏、餌場になっているお宅の除染がはじまると、カンナちゃんは数ヶ月姿を消しました。
野生動物に襲われる猫が後を絶たない土地です。いつどの猫に何があってもおかしくありません。
しかし、カンナちゃんは再び人の前に姿を見せました。
そして、豹変していました。
僕はカンナちゃんを手づかみで保護できました。
カンナちゃんの本来の姿は、家に滞在した10日ほどの間にも溢れでていました。
同時期に保護部屋にいた「米太郎」と「いね」との絡みで、カンナちゃんをふてぶてしいキャラ設定にしてごめんなさい。
本当は猫寮母さんに渡すのが惜しいほど、かわいかったです(笑)
家にきてキャリーに閉じこもっていたカンナちゃんが、フードに誘われて生えてきたのを思い出すと今でも頬が緩みます。
猫寮母さん、カンナちゃんを末永くよろしくお願い致します。
猫寮母さんと一緒が、僕がいちばん望んでいたカンナちゃんの行き先です。
カンナちゃんの口説きに落ちていただいたこと、心より祝福しております。
そして、ひとりが一匹の輪を、人が猫の世界を変えられる希望であることを、意志と行動で示してくださったことに心より敬意を表します。
そしてそして何よりも、ありがとうございました。
カンナちゃんの近況は猫寮母さんのブログやTwitterでご覧いただけます。
カンナちゃんを里子に迎えた猫寮母さんの想いもぜひご覧になってください。
最後までご覧いただきありがとうございました。
またのお付き合いを、よろしくお願いいたします。
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