おわりの旅(6/10)2:猫たち
2014年6月10日の飯舘村犬猫訪問レポートその2です。
■シャッター内に餌場のあるお宅
地区を移動して、先週ハクビシン(だと思う)がボックスの上に「この餌はオレのもの」と言わんばかりにフンをしていたところへ。
今週はフンなし、よかった。
猫に会えないお宅は、時間節約のため早く立ち去ろうとフードを補充して車に乗り込むと…
「あ、猫がいる」とIzumiさん
目の周りが荒れ気味です。大丈夫かな。
ドライもウェットもおいしいのを置いておいたらか、人が帰ったら速攻で食べに行ってね。
■石材店のチロ
2回連続チロがお出かけ中で会えなかったので、期待半分で訪れると…
テケテケテケタッタッタッと姿を見せてくれました。
餌場にたぬきのものと思われるフンが…
おいおい、お行儀悪いぞ。
掃除した。
チロはご飯が用意できるまで、Izumiさんの後をついてまわったり、僕の後をついてまわったり。
実にかわいいこです。
立ち食いチロ。
よく見かける茶トラ選手も顔を見せてくれました。
なつっこくないから、遠くからジローーーーッとメシィィィィィィーと熱視線を送ってきます。
はい、どうぞ。
ちょっとうれしそうな顔になったね。
人に寄ってくることはないけれど、人の運ぶご飯を楽しみに待っていてくれる。待っていてくれることが、とてもうれしい。
チロは口が悪いみたいです。口内炎だろうと思います。
口内炎が酷いと、お腹が空いていても痛くて思うように食べられなくなってしまうので、本当にかわいそう…
まだ、この地区で回るお宅がありましたが、ちょっとトイレに寄りたくなって役場へ急行。
役場に来たので、訪問予定先で一軒だけ離れた場所にある小夜ちゃんの家に先に行くことにしました。
■牛舎の小夜ちゃん
オレ銀号によって設置されたカラスよけネットの効果か、餌は残っていました。
しかし、その後の日比さんのレポートによればカラス以外の野生動物が入り込んでいる形跡ありとのこと…
きっとハクビシンだ。ハクビシンを防ぐ手立てはいまのところありません。
そして、先週も覗きこんでいたキジ白さん
日比さんのブログでも、この穴から中を覗き込む姿が紹介されていました。
小夜ちゃーーーん
お腹をなでてもらうのが好きな子です。
住人の避難前はどんなふうに飼い主さんと過ごしていたのだろうか。
なつっこい猫と会うと、猫を置いていかなければならなかった飼い主さんの気持ちも考えてしまいます。
帰宅の度に苦しい思いをしている人もいるはずです。
「動物がかわいそう」で思考を停止してよい問題ではありません。
ゴロ~ンゴロ~ン
放射能が降り注がず人の営みがあるままだったら、これはとても幸せな光景だったのに…
今の状況をなかったことにすることは残念ながらできません。
今の状況のなかで犬猫と飼い主さんにとって、より良き道はなんなのかを自分なりにこれからも模索していきたいと思います。
「ごちそうさんでした、また来てね」
「はい、また来るよ必ず」
■葉たばこ組合
ウェットフードを置いておきまーす
で、ふと辺りを見回すと…猫がいた。
息を潜めてこちらをジィィィーッと見てました。
まぁ、気の強そうな顔ですこと。
人が帰ったら食べよね。
先週はサビ猫を見ました。
日比さんのブログにはキジ白も登場しています。
ここの餌場も確実に何匹かの猫の命をつないでいます。
僕らはこの餌場に来るようになってまだ日が浅いですが、
僕らがここを知るずっと前から、
世界の片隅の見ようとしなければ見えないような小さな小さな命を守ろうと、餌場をつくり餌を運び続けてきた人がいることが奇跡のように感じられます。
もちろん、それを許した家主さんの存在も忘れてはいけません。
■サロン
キジトラ玉男きた!
悠然と人の横を通り過ぎ、爪とぎでもある発泡スチロール製指定席へ。
人がご飯を追加しているのに、人には目もくれないふてぶてしさ
そのくせ待っていやがる
おかしな距離感をもった子です。
カメラ目線いただきました。
ドライもウェットも旨いのを置いたから、しっかり食べるんだよ。
■工務店
まだウェットの用意ができていないのに、待ちきれずにフードボウルがいつも置いてある場所をのぞきにきた。
まだご飯置いていないの見てたよね~w
なつっこくない、何度か見たことのあるキジトラさんも久しぶりに顔を見せてくれました。
そして、この近くのお宅に給餌ボックスの設置に来ていた日比さんが、僕らの居場所を予想して来てくれました。
だいたいこの辺りを回っているとは伝えていたものの、一発ビンゴだったそうです。
すごいなー
そして、最近発見された子猫のいるお宅の場所などを教えてくれました。
[撮影:Izumiさん]
顔見知りの猫たちに会っているうちに、心は晴れないものの目の前の命に意識が移っていくのを感じました。
やはり、僕の心情などへのかっぱ。
猫たちは生きています。
すぐに大きく状況を変えられなくても、まずやらなければならないのは生きている命に向き合うこと。
人は彼らを過酷な状況に追い込みました。
僕がここに来るのは償いのため。
そして、僕には日比さんというそれを実践している大先輩がいます。
心折れずに進まなければ。
これからも度々折れそうになると思うけど…
なんて、ちょっとかっこいいこと書きすぎですね(笑)
[つづく]
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