14/12/30 飯舘村犬猫レポート1:愛想のない一匹の猫
飯舘村からやってきた保護猫「ラビ」は元気です!
「あたし、こんどおみあいっていうのするの。おしゃれしてがんばるわ」

「今年は雪が降らないのね。雪ってきれいだけど、ひやってしたり、つるってしたりしてあんまり好きじゃなかったわ」

ラビの故郷は、もう銀世界。
彼女のお腹はぽんぽこりん、氷点下を生き抜く生命力をみっちり詰め込んでいました。

原発被災地には、まだまだたくさんのラビと同じ生命が暮らしています。
彼らは銀世界でヒヤッツルッとしながら空腹をかかえ、人の運ぶご飯を待っています。
野生動物との生存競争に飲み込まれ、いつ消えてもおかしくない命の灯火を燃やし続けています。
原発被災地を生きる犬猫たちの日常を一変させてしまったのは、私たち人です。
そして、彼らの日常を変える力を持っているのも、私たち人です。
何十倍にも何百倍にも増えることを願っています、彼らへの愛が。
■山木屋交差点
ツルッ、といってしまいました。
少しばかり油断があったと思います。以後、気をつけます。
ライト破損のため、お正月の飯舘村訪問を断念しました(涙)
安く修理する方法を考えていますが、予定外の出費が痛いです・・・・・・
厚かましいことを申し上げますが、ポストカードの売り上げは活動資金にもなりますので、ご協力いただけますとうれしいです。よろしくお願い致します。

粉雪の舞う中「ゴエモン」一家からスタートしました。
「今日は、いつものおっちゃんじゃないのか」

※いつものおっちゃん・・・毎日のように給餌に通うボランティアの「日比」さん
「どれどれ、早いとこ食べないとゴエモンさんが焼かつお全部食べちゃうんだよね」

ごめん、ちと待ってね。
「あっちで焼かつお食べると、ゴエモンさんが怒るから、こっちで食べるの」

無数に刻まれた猫たちの足あと。

ここは多くの猫の命をつなぐ大切なえさ場。

除染が終わっても感じられません、再び時間が動き出す気配さえ。

■比曽坂のチョコ
はじめて訪れる場所。
チョコのえさ場がつくられたのは昨年のこと、それより前は日比さん、同じくボランティアの「ねーねー」さんなどのたまの給餌以外、彼女がどうやって胃袋を満たしていたのかはわかりません。

「なき真似してるとチョコが現れるかも」
日比さんのメールにあった通りに「にゃーん、ご飯きたよー、にゃーん」
「にゃーん、ご飯きたよー、にゃーん」
時間は動き出していません。

生身の彼女と同じ空気を吸ったのは2年半ぶり。
2012年6月撮影

人が住めなくなったまま時計の針を止めた場所。
記憶から消し去られてしまったかのような場所。
そこに、一匹の猫が暮らしています。
甘いチョコレートのような被毛で気を引くくせに、愛想なくプイッと遠ざかります。
「あんたとお近づきになる気はないわ」
2年半前の彼女は全身で伝えています、警戒心を。
「ご飯おいて、早く帰ってくださる」
先日の彼女はほんの少しにじませていました、親愛を。
「あんたとお近づきになる気はないわ」
「そう言わないで、ご飯でも食べなよ、置いておくからね」
少しずつ世界を変えていきます、優しさは。
[つづく]
最後までご覧いただきありがとうございました。
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