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15/5/24 飯舘村犬猫レポート1:母猫うた離郷

本日は、いよいよ水曜日に迫ったTabby Photoの猫写真教室のプリントを印刷しました!

おすすめのカメラ設定&猫をかわいく撮るコツ、撮影例昼編、夜編の三部作です!

おかげさまで、水曜日の昼夜ともに残席わずかと、たくさんのお申し込みをいただいております。

楽しいレッスンにしますので、ご参加のみなさま楽しみにしていてください。

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「カンナ」ちゃんと「いね」を保護した2月21日以来、3ヶ月ぶりの飯舘村訪問。

「米太郎」の里親募集や写真展などで、現地に足を運べませんでした。

この間は、ボランティアさんたちのブログ等で現地の様子を見ていました。

 

 

前日、ふと「うた」ちゃんが気になりました。

うたちゃんは、家の飼い猫「すみ」「おたべ」「のりこ」「ふく」のお母さんです。
(2012年6月撮影)
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昨冬から村の猫が目立って減っています。

冬を越せなかった命もあれば、野生動物に襲われ消えた命もあります。

うたちゃんの身にも、いつ何が起こってもおかしくありません。

飼い主さんの避難生活は4年に及びます。一時帰宅してうたちゃんの世話をするのも楽ではないと思います。一時的であっても少しは気が休まるのではないかと、うたちゃんの預りを提案してみました。

「家族で話してみる」

 

 

この日は、数組のボランティアが村に入っていました。

僕はうたちゃんと気になる数カ所の餌場を訪問することにしました。

 

 

■花卉農家

家の飼猫のりこに雰囲気が似ている「ひげ」ちゃん。

食いしん坊は遭遇率が高くていいですね。

お母さん猫の「たま」、兄弟の「もさ」「あか」はこのところあまり姿を見せていません。

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そして、僕ははじめましての左前足が不自由なキジトラ。ご近所の飼猫だそうです。

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前日、「ナツミント隊」さんが補充したドライフード。

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昨年、家主さんがおっしゃっていました。

「5年以内に帰村して農業を再開したい。ビニールハウスを一部だけ残してある」

写真左上に小さく写っているのがそのビニールハウスです。

除染で更地となった敷地にも、かつてはビニールハウスが立ち並んでいました。。

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敷地横のモニタリングポスト。震災前の村は「0.04」マイクロシーベルト毎時前後の放射能レベルだったそうです。

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敷地内の放射能レベルは、モニタリングポストと同等のところもあれば、倍以上のところもあります。

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■米太郎といねの故郷

道すがら、まさに「至る所」に黒い袋が置かれていました。

除染対象の宅地の99%、農地の35%まで除染は進んでいます。

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里子に出た「米太郎」と保護猫「いね」の生家と周辺も・・・・・・

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ここには、まだ米太郎の兄弟猫がいます。

米太郎をやっと里子に出したものの、まだいねと「まるまる」を保護しています。新たに猫を保護する余裕は正直ありません。

しかし、もし米太郎の兄弟に会ってしまったら・・・・・・出発前に心が揺れたため、捕獲箱を積んできました。

誰も姿を現しませんでした。

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電話が鳴りました。

うたちゃんの飼い主さんからでした。

「うたをお願いしようと思って。これから村に行きます」

うたちゃんを東京へ連れて行くことになりました。

 

 

■うたちゃんの家

前日に続き村に入っているナツミント隊のみなさんがいらっしゃいました。

大きなワゴン車の荷室はフードの山。

早朝から夜まで全力疾走、一軒一軒一頭一頭に丁寧に向き合われるすばらしい活動をされています。

「村で会えなくなるのは寂しいけど、ずっと頑張ってきた子だから本当によかった」

「寂しい」に、うたちゃんを想い毎月訪ねていた方たちだからこその愛情を感じました。

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あついわねぇ、クーラーいれなさいよ

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給餌途中のボランティア「日比」さんも、うたちゃんの家に立ち寄ってくださいました。

 

うたちゃんの飼い主さんのご親戚のおばあちゃん。

近くに住んでおり、この日一時帰宅されていました。

「あの猫(うた)は、子猫の時にわたしが拾ったんだよ」

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飼い主さんがいらっしゃるまで、しばしうたちゃんと遊びました。

くさみたいなともだちを、いたくお気に召されました(笑)

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くさはひやっとしてきもちいいのよ。

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飼い主さんが到着されました。

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飼い主さん到着後、村に入っていた「ナナぱぱチーム」のみなさんも、うたちゃんの元に駆けつけてくださいました。(写真を撮っていただきましたが、自分では撮り忘れました…)

 

旦那さんは自衛隊を引退後に、家業である農業を営まれていました。

しかし今、農地は放射性廃棄物の仮置き場になっています。

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飼い主さんの手によって、うたちゃんは新しい道への一歩を踏み出しました。

飼い主さんは、うたちゃんへの想いを自らの手でふっきったかのように映りました。

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預かりではなく、僕は飼い主さんにうたちゃんの未来を託していただきました。

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僕は、飼い主さんとうたちゃんの離別に深く関与しました。

この日の出来事が良かったと言えるかは、うたちゃんのこれからで決まります。

飼い主さんの想いや決断を胸に刻み、うたちゃんが彼女の魅力に相応しい新たな幸せを掴めるよう、僕は力を尽くしたいと思います。

 

 

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