哀しみの村 その1
前回3月11日の飯舘村で感じたこと。
現地には、3月10日とも3月12日とも変わらない時間が流れていたということ。
2011年3月11日の東日本大震災、そして東京電力福島第一原発の爆発により放射能が降りそそいだ村では、人の営みが消えたままの時間が流れ続けています。
家にはテレビがありません、だから3月11日のその日にだけたくさんの大震災特番が放送されたというのも聞いた話。
もしそうであるならば、被災地とそれ意外の場所で流れている時間はまるで違うものになってしまったのかもしれないと感じます。
もう終わったこと、その日にだけ思い出す記憶…何も思い出さず、何もなかったことにされるよりは少しマシなだけ。
でも本当はあの日から、村で暮らしていた人の、以前と違う暮らしはずっと続いています、毎日毎日。
3月18日未明、東京を出発。
いつも通り「チーム銀次」で飯舘村へ。
いつものレポートをはじめる前に…
この日、僕らはとても哀しい表情をした村民に会いました。
故郷を、生活を、幸せを、当たり前だと思っていたすべてを奪われることの哀しみ…
僕にはその深さを想像することしかできません。
おそらくどんなに想像したところで、それを理解することはできないと思います。
しかし、東京で何もなかったかのように時間が流れる同じ空の下で、いまも哀しみが続いていることを忘れないで欲しい思います。
そして、各地の原発が再稼働すればあなたが哀しみをいだく人となる恐れがあることも。
●北部の「ココ(仮)」ちゃんのお宅からスタート。
ココ(仮)ちゃんは、「ハチワレ母さん」と呼ばれている女の子。人の住まない村で出産と子育てをしたたくましいお母さん。
2月25日に一度会ったきり、この日も姿を見ることはできませんでした。[2/25のココちゃん]
しかし、餌場には彼女が生きている痕跡が残されていました。
止まってしまったままの時間。
よそのお宅なので掲載を控えようと考えていましたが、当たり前と思っていた時間が奪われたままであることを実感してほしいとの思いで掲載しました。
●長いスロープの先に猫の餌場のあるお宅
ジャーン!
はじめて会えました!しかもなつっこい子!
他のボランティアが残したメモに「みーちゃん」と書かれていました。
今まで、猫の気配すら感じたことのなかった場所。
3月13日にチーム銀次赤組が会っているのをメンバーのレポートで見て、もしかしたら会えるかもしれないと淡い期待を抱いていました。
濃い目のサバトラさん。ブラックスモークかな?少し変わった毛色。
女の子にしては、少し大柄、真顔w
南部の真顔ムクと北部の真顔みーちゃん…真顔組結成なのか!
最近、村の猫に人気らしいIzumiマッサージ。
みーちゃんは、もちろん真顔。
うっほほーい!と乗った車でも、やっぱり真顔。
レガシーくんも、最近村の猫に人気らしい。
自分からひざへ。
吸われてる。
ひざ乗りというか、腕乗りだね。
いつもは餌だけおいて、すぐに終わるこのお宅に30分以上…
でも、帰れないよねこんなにかわいい猫に出会ったら。
また会いにくるからね。
こんなにかわいい猫を置いて避難しなければならなかった、離ればなれで暮らさなければならなくなった飼い主の哀しみを想う。
この状態がいつまで続くのかは、まだわかりません。
僕は自戒の念を込めて度々書きますが、ここでは目に映る現実だけを見て感情的になることは、事実を見誤ることにつながります。
犬猫がかわいそう、飼い主ひどい…
なかにはそういったケースもあるかもしれません、しかしそうではないことが多いのもまた事実だろうと思います。
そもそも、原発事故が起こっていなければ…
こんな酷い状況を作り出してしまった社会のなかのひとりとして、犬猫そして人の力になれるようになりたい。
●犬3匹と猫たくさんのお宅
敷地に車を入れると猫が寄ってくるのはいつものこと。
Izumiさんに先に降りてもらい猫の交通整理をお願いして、車を停めてみると…
ムギとチューしてたw
黒猫チームも熱視線…
もちろん、そんなことしてないで早くメシィィィィの意味だけどね。
彼なりのアピール。
黒猫のアピール届かず。人生なかなか思い通りにいかないものです…
Izumiさんは初対面の「ヤマパン」がいたく気に入ったようです。
びっこを引いて、手が一部欠けているなつっこいキジトラのおっさん。
なでてもらえてよかったね。
黒白猫も屋根の上から熱視線…そんなとこにいないで降りてきなよ。
「シロビ」さん、前回に続きゴロンでもうすぐメシの喜びを表現。
まだ触れないけど、こうして人のそばでリラックスしてくれるようになりました。
きっともうすぐ仲良くなれる、楽しみ。
焼かつおに釘付けw
3週連続、股のあいだから攻めてきた。
ちなみに先週は焼かつお丸ごと1本ゲットしたよね。[先週]
少し離れた場所に黒猫トリオ。
以前は人の姿を見ると物陰に走り去っていた彼らも、このくらいまでには人に慣れてきました。
いまだに近づこうものならダッシュで逃走は必至ですが。
こちらはなつっこい組。
キジシロの「ムギ」、サバ白の「チーズ」、キジトラの「ヤマパン」
いつかこの写真のなかに、シロビも黒猫トリオも一緒に写れるようになったらいいね。
兄弟なのかな?仲良しトリオ。
なつっこい組、シロビも来た。
みんながウマウマ食べている缶詰ご飯は、旧警戒区域の牛を守る活動を続ける「With Cattle(ウィズ キャトル)」の代表永澤さんを通し東京の小島さんにご支援いただいたもの。いつもありがとうございます。
ハナちゃんは、他の猫との共同生活が好きでない。
少し離れた場所でゴロンゴローン。
目あいてるね。
ヤマパン、おっさん。
ムギ、他の子にも残しておいてあげるんだよ。
焼かつおは既に残っていないのは当たり前。
チーズ、かわいい。
ハイ、チーズ!
あ、どこからともなく犬の声がする!
うそうそ、忘れていたわけではありませんよ。
「木(仮)」
いつもよりおとなしめ。お家の人に朝ごはんもらったのかな?
「林(仮)」
いつもよりおとなしめ。一時は屋根まで埋まった犬小屋もすっかり元通りになったね。
「森(仮)」くん
いつも通り走り回ってる。
ジャレる。
木(仮)が、蒸し野菜ムハムハ
蒸し野菜は、チーム銀次を支援してくださるmiikoさんが作ってくれたもの。
いつもありがとうございます。
林(仮)くんと森(仮)くんにご飯をあげるIzumiさんを、ぴったりマークするちーちゃん。ずっと人の後をついてまわって、ほんとにかわいい子。
恒例のアレです。
もりっちのンコ掃除。
あ、ちょっと雪が散らかってますが…ンコ除去完了。
ムギが浴槽に入ってるw かわいいねぇ。
シロビが車に乗ってる、しかもまたもやダッシュボードに乗ってる、かわいいねぇ。
2週連続だからか、意外とくつろいでるように見える。[先週]
チーズが腹モフされてるw
やや不満顔。
求めているのはそれじゃないらしい…
Izumiさんがヤマパンのところに遊びに行ったので…近づく時不審者っぽかったことは内緒にしておきますけどね。
僕ははなちゃんのところに遊びに来たよ。
カメラのストラップと戯れる。
目が開いてる。
ちーちゃんは、今度は僕をぴったりマーク。
と思ったら、意味もなくはなちゃんに追いかけられる…とんだ災難。
逃げ切ったわ、ハァハァ
がんばったので、特別にササミ進呈。
この後、煮干しも進呈。
さすがに満足w
たまのことだからいいよね。
みんなまたね。
あー、ここでも長居…いいんですけどね。
犬猫たちにだって、人とふれあう時間は必要だと思うから。
[つづく]
最後までご覧いただきありがとうございました。
またのお付き合いを、よろしくお願いいたします。
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