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ヒトのそば(4/8)3:距離

2014年4月8日の飯舘村犬猫訪問レポートその3です。

■7軒目 メェメェとマァマァ

シーーーーーン…

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不在なり、残念なり。

床下のドライ入れ用の洗面器が外に出ていました。
人が出したのか、野生動物が出したのかはわかりませんが、フードは空っぽ。
ここには、メェメェとマァマァの他にメェメェの息子の茶トラと居付きの黒猫がいます。
みんなお腹をすかせていないといいのですが…

ここで、この日給餌台の設置のため村に入っていた「犬班A。」さんから連絡があり、この後役場で落ち合うことに。
犬班A。さんは、郡山にある被災犬猫のシェルターの管理人さん。
猫70匹と犬1頭のお世話をしつつ、旧警戒区域の犬猫レスキューにも通い続け、飯舘村の犬猫のためにも動き回ってくださっています。
僕より少し年長なのに、どうしてそんなにたくさんのことができる体力があるのか不思議でなりません(笑)

偶然、村に入っていたので、せっかくだからと顔を見にきてくれました。
お昼休憩をしつつ、しばし雑談。
猫のおしりから出た1.5mの虫の写真をIzumiさんに見せながら、ふたりで「きしめんにしか見えないよー大丈夫」とキャッキャ言ってます。
おむすび食べながら…なにが大丈夫やねん。
僕は当然、ご遠慮申し上げました。

 

■8軒目 親子猫・東側

シーーーーン…

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不在、残念。
盛り上がらない午後の部のスタート。猫にも事情があるからね。
でも、置きエサの残りはゼロ、来てよかった。
食べにきたのにエサが空だったら僕ならかなり落ち込みますから、猫たちにそんな思いはして欲しくないですからね。

 

■9軒目 親子猫・西側

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白いち号「はよメシの用意しなはれや」と姿を見せてくれました。

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茶白くん、はちも床下から熱視線。盛り上がる。
この子たちはとてもかわいい。
それぞれの距離感で迎えてくれます。

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と、ずっと写真ばかりを撮っていたわけではなくて、猫班さんがちゃんとうまうまウェットを用意してくれてますよ。
待ちきれない男たち…待たせたけどね。
以前はだいぶ離れないと警戒心を解かなかった彼らとの距離も少しずつ近づいてきました。
まだ望遠レンズは手放せないけどね、一歩ずつ。

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はちはちょいと臆病さん。

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ムシャムシャ。

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もりもり。

だいぶ離れたところから見ているのですが、警戒心の強い順に奥から並んでいるのはおそらく彼らの無意識の行動。
せめて警戒せずにのんびりご飯を食べてくれるくらになってくれたらいいのにな。

でも、人の運ぶエサを楽しみにしていてくれるだけでもうれしいことです。

 

■10軒目 タロウと猫いっぱいのお宅

ポンちゃーーん。

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お出迎えありがとう。

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こんな顔だけど喜んでるのよ。
こんな姿を見ていると、この距離感は本当に家の猫と何も変わらないんだよなぁと思うんです。

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キジトラさんもかわいいよ。
家の猫たちと何も違わないのに、空腹や野生動物の脅威などと隣り合わせで生きる彼らのリラックスした姿を見ると、とてもうれしい。
それが僕らが訪れることによってもたらされるものであるならば…
こんな状況に追い込んでしまった人として、これからもこの子たちを訪ね続けたいと思います。

ちなみに、この子は日比さんは触れるみたいなんですよね…いいな。
積み重ねによってつくられた距離感。

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タロウ…うるさいわん(笑)
うそうそ、ごめんごめん。
君のことも忘れてなんかいないよ。

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あ、三毛さん。
この子も日比さんだと、だいぶ近くまで寄って行くんだよね。
通っていればそのうち僕らとも仲良くしてくれるかな…
猫との距離の違いを感じると、日比さんの積み重ねてきたことの大きさを改めて実感させられます。

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ごちそうさまーのポンちゃん。

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タロウ…うるさいわん(笑)
うそうそ、ごめんごめん。
君のことも忘れてなんかいないよ。

噛むからしばらく怖かったけど、最近はもう全然怖くないね。
やっぱり関係は少しずつ作り上げて行くものだよね。

顔なめられた…さすがにそれはちょっとビビる(笑)

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ポンちゃんしっこ中。

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東京では桜が満開を迎えた4月上旬。飯舘村の桜はまだ固いつぼみ。
まだまだ朝晩は冷え込むことの多い季節、本格的な春までもう少し、みんながんばれ!

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もうすぐ村は緑につつまれます…
雪が解け、少しずつ緑につつまれていく、もうずっとこの土地で繰り返されてきた自然の営み。
それは、放射能が降り注いだあとも変わらず続いています。

放射能さえなければ

村にいると度々この言葉が頭をよぎります。

 

■11軒目 ゴンの納屋

まだ一度も猫を見たことがないお宅。
でも、いつも猫がエサを食べた形跡が残っています。

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カリカリもウェットともに補充。

いつか姿を見られるのかな。

 

[つづく]

 

 

■写真展のお知らせ

『Call My Name 原発被災地を生きる犬猫たち』

会期|2014年 4月23日(水)~6月8日(日)
※会期が延長になりました。
@ ギャラリー・エフ 浅草[HP
東京都台東区雷門 2-19-18 [地図
12:00~19:00(最終日は17:00まで)|火曜休
※水曜日のみ20:00まで
入場無料(犬か猫のフード1品をお持ち寄りください[任意])
※フードのお持ちよりは任意です。フードをお持ち寄りいただかなくても展示はご覧になれます。
村の犬猫にあの子にこれを食べさせてあげたい、そんな気持ちをお持ちいただけましたら、ぜひフードをお持ち寄りください。
自分の犬猫とかわらない存在として、彼らを想っていただけたらうれしく思います。
※フードは飯舘村の犬猫に届けさせていただきます。
写真展詳細@ギャラリー・エフHP
フードについて・ウマいメシお品書き

▼猫撮るブログ内のお知らせ記事もよろしければご覧ください。
写真展『Call My Name 原発被災地を生きる犬猫たち』@東京・浅草(4/23~5/26)

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最後までご覧いただきありがとうございました。
またのお付き合いを、よろしくお願いいたします。

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