14/11/30 飯舘村猫撮るレポート3:パラレルワールド
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『フミフミ大好き♪ぷっくりマズルのまん丸キジトラ猫』(ペットのおうち)
■マメの家
マメが駆け寄ってきました、いつもと同じように。

しかし、まるで迷い込んでしまったかのようです、別のパラレルワールドに。
(2014年8月撮影)

「3.36」から「1.62」。放射能レベルは半減。
※単位:マイクロシーベルト毎時
※簡易的な測定ですので、数値は参考程度と考えてください。

地面を削り取り、真新しい地面に置き換える。
濃霧の中は別のパラレルワールドだったのかもしれません、テクノロジーを高度に進化させてきた世界とは。

木々は姿を消しています、家屋の周辺だけ。
「4.61」
ここの地面は2011年3月のまま、まだ置き換えられていませんでした。
これと同じ地面が家屋から10数メートル離れた場所には残されます、除染後も。
放射性物質が付着した木々を抱いたまま。

削り取られた地面です、黒い袋の中にあるのは。
放射性物質は黒い袋に詰められ、仮置き場に運ばれていきます、姿を消すことなく。

マメを2011年3月に原発が爆発しなかった世界に連れて行ってあげたい、もしパラレルワールドを自由に行き来できるなら。
■ポンちゃんたちとタロウの家
マメの暮らす南部からひと山越えて村の中心部へ。
ここも別のパラレルワールド?
近くまでくる猫が増えています、以前会った時よりも。

腹減り光線発射中

全開

猫世界では威張ってる三毛ちゃんは、以前はもっと控え目でした、人には。

ポンちゃん、待機。

待機。

猫の心の声が聞こえました、僕には。
「は・や・く・し・ろ!!!」
お皿に開けた瞬間から夢中で食べます、食べ続けます。
右の人、手、手…

8匹まで写真に収めました。
この距離でも逃げてしまう子が3匹。
合計11匹の猫が姿を見せてくれました。
お腹が空いていればいるほど、多くの猫が姿を見せます。
お腹が空いていればいるほど、人の近くまで寄ってきます。

ここはもう別のパラレルワールドではなかったようです。
生への執着が猫たちに変化をもたらしているように感じます。
タロウも忘れてないよ。
すっかりかわいらしいおっさんと化しています。

そうでもないか・・・・・・
「噛む犬」タロウ
以前の枕詞はもういらなくなりました。

「あいつうるさいのよね」

猫たちは何も知らずに、黒い袋の傍らを通り過ぎていきます。

[つづく]
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