14/11/30 飯舘村猫撮るレポート4:小さな世界をひとつ
「巻かれたわ、朝から迷惑なのよね」
今日のラビ撮る(2014/12/23)
『フミフミ大好き♪ぷっくりマズルのまん丸キジトラ猫』(ペットのおうち)
■親子猫西
白猫(キツネ目の方)が、無言でご飯を催促。
この子と兄弟は避妊去勢手術後に飯舘村に戻り暮らすことになりました、保護場所がなかったため。
手術のときに人との距離が少しだけ縮まり、村ぐらしで遠ざかり、そして時間の経過とともにまた近づきつつあります。
建物は傷みが進んでいます、人の営みの消えた時間が長引くほどに。
いつか解体されるかもしれません、村の猫たちの棲家は。
かろうじて野生から身を守り、命を削る寒さから身を守るための棲家。
その時、私たちはまた彼らを放り出すしかないのでしょうか?
■親子猫東
最近、新しい白猫兄弟が姿を現すようになりました、ここに暮らしていた猫たちの次の世代。
必死にご飯を貪ります、まだ子猫の面影を残した子たちが。
この子たちに、ヌクヌクと暮らすチャンスを与えられないのでしょうか、私たち人は。
犬や猫には目もくれず、地面を削るために投じられているのは税金。
数値目標のないまま進む行為は、村の人の方さえ見ていないのかもしれません。
■小さくら
人が動けば並走します。
「たくましいのよ、あたし、意外とね」
知ってるよ。知ってるけど、ごめんね。
■まがりの家
■チビと千代とチーズの家
チビと千代のアジト。
「チビ」探しに行きます、数日前から姿を見せなくなっていました。
彼が姿を見せなくなったのは、これで2回目。前回は1週間ほどで顔を見せてくれました、後ろ足に深い傷を負った姿で。
チーズの姿がありません・・・・・・
彼はボランティアの姿が見えただけで、はしゃいでオヤツとスキンシップを求めてきます。
何かあったのか?
チーズー、チーズー
「ワンワンワンワン、ワンワンワンワン」
いた!
そして、あいつら登場、チーズのワンワンワンを合図に。
なんだ、チビいるじゃん。
ピンクリボンがはためいていました、チーズの頭上に。
チーズはずっと暮らしてきました、暮らしています、除染対象とされた場所に。
千代ちゃんは血の通った肉体を持った命、彼女の口の中の温度がそれを伝えてきます。
僕らと同じように心臓を鼓動させています。
みんなに心配をかけたチビですが、いつも通りの変顔。
訪れればいつも当たり前に飄々とした姿を見せていたチビ。
彼らがいつ消えてもおかしくない、当たり前に存在している訳でないと、改めて突きつけてきました、彼の2度の失踪が。
この日は、この後メインイベントがありますので、早めに飯館村を後にしました。
■アリスペットクリニック
村から1時間弱、伊達市のアリスペットクリニックを訪れました。
近隣では評判の良い病院。
ボランティアの力になってくれています。
飯舘村の犬猫に毎日のようにご飯を届けているボランティアの「日比」さんが、保護し病院に連れて行ってくれました。
お世話になりました。
11月27日に故郷を後にして、30日まで入院。
狭いケージ暮らしは、自由に野山を駆けまわっていた彼女には窮屈だったのでしょう。
すみません。
「ラビちゃんいい子にしてましたよ」
褒められました(照)
入院中に検査や駆虫をすませ、ただいまの健康状態に太鼓判をいただきました。
そして、更に狭いケージでの東京への旅。
車中では抗議が続きました。
「狭いし揺れるんですけど」
高速に乗ってすぐのパーキングエリアにて、不満顔。
途中仮眠をはさみ、旅は終盤へ。
さすがにお腹が減っているだろうと思い、パウチを。
「あとどのくらいで着くのよ」
態度を若干軟化させたようです、ほっ。
パチッとスイッチを切り替えるように一気に変えることはできません、飯舘村の犬猫の今を。
しかし、僕にもできるかもしれません、ラビの世界を、全体から見ればチリのような小さな世界をひとつ変える手伝いは。
そして、もし僕にラビの世界を変えることができたなら、
誰にでも同じことができると思えます。
小さな世界を変える人の輪が広がることを願いつつ、ラビお迎えの旅を終えました。
そして、ラビの幸せ探しの旅がはじまりました。
ラビのこれからを幸せ色に染めてくれる方の目に、ラビの存在が届きますように。
『フミフミ大好き♪ぷっくりマズルのまん丸キジトラ猫』(ペットのおうち)
[おわり]
最後までご覧いただきありがとうございました。
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