14/7/13 飯舘村 猫撮るレポート4:うたちゃんまたね
■工務店
仮名でも名付けると気になるなる、「ダイク(仮)」の暮らすお宅。
ダイクの餌場はカラカラ…きっとお腹をすかせているね。
餌場手前の木材の上で出迎えてくれることが多いダイクですが、この日は姿が見当たらず。
おーい、ダイクー
ガサガサガサ
いつもと逆方向からトコトコと姿を現し、草むらの中へ。
お、おい、どこ行くんだよ、寂しいじゃないかよ。
と思ったら、草むらの中を通って(すごい遠回り)いつもの餌場へ。
旨々ウエットはここで食べると決めているかのように、いつもの場所へ。
はい、どうぞ。
近づくと木材の隙間に潜り込むけど、離れると出てくる。そんな距離感を持ったダイクですが、人のことは嫌いではないみたいです。
今年中に撫でる!が目標です。
ほのかに洋猫の香りがする丸い雄猫、本来ソファの上で丸くなっているようなシチュエーションが似合うはず。
彼にもいつか新しい道を拓いてあげられたらと思います。
あまり仲良くしてくれないので帰ります、またね。@16:30
本当は、日没が近づいてきたのでここにきてやっと少し急ぎ始めただけです。
■アプローチ最長の家
ドライフードの残りあり。日比さんが1~2ヶ月ほど前に新しく設置した給餌BOXは、しっかりと猫たちの胃袋を満たしていました。
到着してしばらく猫の姿が見当たらないので、梅雨らしく紫陽花の写真などを撮っていました。
猫を待ちながらウェットフードの準備でもしようと思ったら…
待たれていた。
いつもと違う場所だから、気づくの遅れてしまったよ。
そして、やはりそこにいたのは偵察役の茶トラくん、いつも偵察ごくろうさま。
カメラを持って数歩近づいたら…逃げられた。
けど、ダッシュで逃げるわけでもなく、少しずつ人を信用しはじめているような距離感です。
高いところをウロウロしていた三毛ちゃんは、高い場所の餌場に。
さっきの茶トラだと思います。
ウェットを置いたらまっさきに食べに来ました。
偵察というよりも、一番食いしん坊でしょ?疑惑。
猫がわんさか出てこないかなと様子をうかがっていましたが、この日は3匹でおわりでした。
またね、また来るからね。
■石材店
明らかに猫以外の動物が侵入している形跡が。
トレイを動かすのは一体何者なのでしょうか?カラスは入り込めな構造になっていることを考えれば、ハクビシンかアライグマが有力だと思われます。
この日は、ここの主で人なつっこい「チロ」は不在。
茶トラのみが姿を見せてくれました。
人なつっこくないけれど、ご飯の人がくると姿を見せて存在アピール。
この餌場で7月下旬にキジトラ猫が野生動物に襲われて命を落としました。
僕も会ったことのある子だと思います、ここまでなんとか生き延びてきたのに…悲しいこと。
村の猫たちは、いつ何が起こってもおかしくない環境で生きています。
何度も同じことを書いている気がしますが、猫たちにとって生きづらい環境をつくったのは僕ら人です。
■うたちゃん
この日も最後の訪問地は「うた」ちゃんの家。
その前に、うたちゃんの家の向かいの農地の除染風景を。ここは、うたちゃん家のお父さんの農地です。
大切な大切な表土を削り取られてしまうのです。
そのすぐ近くの農地もこれから同じことがはじまるようです。
うたちゃんの家の周辺も、ハイピッチで除染が進められています。
敷地に入って行くと、ダンボールうたちゃん。
「あっ、誰か来た」
車の中から急いで撮りましたよ。
あまりうれしそうな顔をしていないのがいいですね!
もうだいぶ暗くなってきていたので、撮影はそこそこにうたちゃんと遊ぶことにしました。
久しぶりのあまがみ。
僕はうたのあまがみが大好きです。
家で暮らすうたちゃんの子ども「おたべ」が、そっくりのあまがみをします。
極度になつっこいけど、ちょいと気まぐれな性格もそっくり。
もしおたべが飯舘村で今も暮らしていたら、どんな猫になっていたのだろうか?
人を知らずに育ち、人なつっこさは開花しないままだったのだろうと思います。
しかし、家に来たおたべはすっかり人なつっこい家猫になっています。
村には人なつっこくない猫もたくさんいますが、その子たちもみんな持っている資質はおたべと変わらないはずです。
この日も、うたちゃんの元気な姿に会うことができました。
しかし、このところ村では猫が野生動物に襲われ怪我をしたり、命を落としたりという事件が頻発しています。
この日生きていたからといって、次にまた会える保証は何もありません。
ジワジワと心を締め付けられるような思いがします。
今は保証のない「またね」を口にするしかありません。
うたちゃんまたね。
うたちゃんとバイバイする@19:15
日比さんや犬班A。さんがいつも口にする言葉、
「できることを、できるひとが、できるときに」
今はこれを積み重ねていくことしかできません。
そして、これからもずっと同じなのだと思います。
しかし、時間の経過とともに悪化しているように感じる今を見るにつけ、自分の役割、できること、やるべきことと、どう向き合ったらいいのかと気持ちは揺れます。
[おわり]
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最後までご覧いただきありがとうございました。
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