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14/11/30 飯舘村猫撮るレポート2:霧の中

飯舘村からやってきた猫「ラビ」ちゃんの里親様募集をはじめました!
どうぞよろしくお願い致します。
『フミフミ大好き♪ぷっくりマズルのまん丸キジトラ猫』(いつでも里親募集中)

「きみ本当につい最近まで村にいたの?」
と疑いたくなる家猫っぷり。
日中留守にした日もありますが、お利口に過ごしていたようです。
部屋が散らからない!

「食後はソファでくつろぐわ」
ソファとか知ってるんだw
だるまさんのような座り姿、愛嬌が溢れ出ています。
膝に乗ってのフミフミが日課となっています。
人がそばにいるとずっとゴロゴロ言ってます、大げさでなく。
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さて、12月14日に飯舘村に行きましたが、一つ前の飯舘村訪問のレポートです。
更新が滞っており、すみませんです。

ゴエモン一派の暮らす山木屋交差点から山一つ越えて飯舘村に入ると、深い霧に包まれた世界が広がっていました。
原発事故から4度目の冬を迎えても、未来を見通せない村の今を象徴しているかのような光景です。
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■山裾の小屋

かつて「葵」という名の猫が住んでいた場所です。
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「葵」は、大怪我を期にボランティアの「日比」さんに保護され、「福猫舎」で暮らしていましたが、すでに空に帰ってしまいました。
ダブルキャリアであった彼の肉体を、過酷な環境での長い時間が蝕んでいたのは間違いのないことです。
彼が保護された後も、猫が寄り付いてるため置き餌を続けています。
夏に撮影した「葵」。
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小屋の中にあった猫の痕跡。
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■白タヌ茶タヌの家

玄関には、ボランティアから飼い主さんへのメッセージが。
飼い主とボランティアが協力して、猫たちの命をつないでいます。
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扉を開けると、ご飯をお待ちかねのみなさんがお出迎え。
「み、三毛ちゃん、きみが先頭なの?ずいぶん近くまで来たね♪」
住人の避難後に生を受け人との暮らしを知らずに育った彼女は、これまで人と一定の距離を保ち続けてきました。
うれしい変化。
しかし、生きるための処世術、生への執着が恐怖を上回った故の変化かもしれません。
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彼女の変化の理由はともかく…
かわいいね。
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左の大柄なオス二匹、キジシロの「サブロー」とシャム系の「白タヌ」が、震災後生まれの若ねこたちを守るように寄り添い暮らしています。
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かわいいね
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少し眠たそうな眼をしている三毛ちゃん
か、かわいいね…
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人の訪れない日も少なくありません。猫たちの命をつなぐ置き餌。
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背中に毛玉をしょいこんだサブロー。
切ってあげたいけど、切ったら寒そうだし…どうしたものでしょう。
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久しぶりに姿を見せてくれたキジ白さん。
顔を合わせなかった何ヶ月もの間、どうにかこうにか生きていたんだね。
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三毛姉妹。
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除染のただ中。
敷地内では、フレコンバッグと蛍光リボンが大きな顔をしていました。
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■長泥バリケード横のお宅

ここでも、フレコンバッグと蛍光リボンが主役…
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アプローチを登り切ったあたりの放射線量は「1.71マイクロシーベルト毎時」
立ち入りが禁止された「長泥地区」との境界にあるここは、高レベルの汚染にさらされたため除染後でもこの数値です。
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牛舎内のえさ場。
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ボランティア「まだお」さんが残したメッセージ。
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無言の要求。
はいはい、承知しました。ちょっとお待ちくださいね。
かわいい子です。
ドライフードがタヌキから守られ残っていても、人が来た時のごちそうはやっぱりうれしいんだね。
期待されると訪問のしがいがあります。
たまにしかこれなくて、申し訳ないけど…
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どんぶり飯。
一生懸命食べます。
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牛舎内は「0.99マイクロシーベルト毎時」。
外よりはいいけど…人の住めるレベルには程遠い数値。
※人が住んでもいいとされる放射線量は「0.23マイクロシーベルト毎時」以下
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帰宅した家主さんにお会いすることができました。
飼い猫は県外に避難させているそうで、シャム系のメス猫ちゃんは飼い猫ではないそうです。
なのに、えさ場の設置を許し、タヌキの侵入口を塞いでくれました。

避難生活で苦労しているにも関わらず、動物たちにやさしさを向けてくれる村民も少なくありません。
住人、ボランティア、それぞれが注げるだけの力を出した結果が今です。
この先に進むには、プラスαが必要です。
それは、私たちひとりひとりの微力の積み重ねではないかと思います。
飯舘村の犬猫は、多くの新しい力を必要としています。

 

■ムクの家

チャビちゃーん
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ザ、日本猫 ですね。かわいいね。
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「メシは?」
ムクさん、お元気そうですね。
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微妙な関係のふたり。
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「あー、食った食った」
暖簾をくぐって出てきたおっさんのイメージ。
ああ、楊枝を持たせたい…
飄々としたムクの振る舞いに忘れてしまうことがあります、ここが被災地であることを。
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なにその顔(笑)
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Muku’s OTEARAI
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トイレのあとはハイテンション
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ムクの家も除染が終わり、庭には真新しい砂利が敷き詰められていました。
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草は除かれ、枝は落とされ、土は削られ、そして真新しい砂が敷き詰められます。
朽ちゆくビニールハウスの骨組みと真新しい砂。
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水たまりが彼らの水場。
本当は雨水は飲んでほしくないですが、この一回をやめさせても意味はありません。
真新しい砂利にできた水たまりであることが、せめてもの救い…と思うしかありません。
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家の除染が終わりました。
人と猫の未来は近い将来変化を見せるのでしょうか。
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霧の中には、原発事故後が染み付いた世界が存在していました、いつも通りに。
見えなければ知らなければ、存在しないも同じ。
しかし、私たちが見ようとする限り事実を消し去ることはできません、どんな濃霧であっても。

 

つづく

 

最後までご覧いただきありがとうございました。
またのお付き合いを、よろしくお願いいたします。

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