14/7/13 飯舘村 猫撮るレポート1:ひとり旅
7月12日土曜日深夜、東京国立を出発。
今回もひとり旅。
6月まで「チーム銀次」ネ根性組・青銀号として、ギャラリー・エフ浅草の「Izumi」さんと一緒に飯舘村に通っていましたが、僕は再びひとり活動の「猫撮る」に戻ることにしました。
写真撮影により力を入れ、村の犬猫の生きた証や村の現実を記録し伝えたいという僕の希望です。
同じ時に同じ場所で同じ犬猫と向き合っていても、見えるもの感じることが違っていました。
自分以外の目線を知り、より多くのことを感じられる貴重な時間をもたらしてくれたIzumiさんには感謝の気持ちでいっぱいです。
ネ根性組の経験は、4月23日から6月8日までギャラリー・エフ浅草で開催させていただいた写真展「Call My Name 原発被災地に生きる犬猫たち」につながりました。
あの時の展示、創り出せた空間は当時のベストであったと考えています、ネ根性組として共有した体験があってこそのものでした。
そして、タイトルを考えてくれたのも、入場料代わりに犬猫のフードをお持ち寄りいただくのを提案してくれたのもIzumiさんです。
延べ3000人ほどの方にご覧いただき、現地に今もある現実を知っていただくことができました。
名前を知っている犬や猫のために、ごはんを買う。
買ったごはんを食べるのは、写真展で名前を知った犬や猫。
村の犬猫は遠くに住んでいるだけで、自分の家の犬や猫と変わらぬ存在であると感じていただけたのではないかと思っております。
しかし、現地では何も問題は解決していません、おかしな時間が流れ続けています。
Izumiさんは引き続きチーム銀次として活動を続けていきます、猫撮るともども今後とも応援をよろしくお願い致します。
Izumiさんブログ→「浅草・銀次親分日記」
さて、7月13日のお話をはじめさせていただきます。
少し早めに福島に到着し、早めの仮眠と起床@とあるコンビニ駐車場。
太陽さんがお空にいる時間を大切にしようという作戦です。
暗いのは写真の敵ですからね。
仮眠前の明け方に「福猫舎」の「犬班A。」さんからツイートが
「長泥バリケード手前のおうちには、一番美味しいおやつを置いてきてくらさい…お願い」
かしこまりました。
詳細はのちほど
■山木屋交差点@5:49
「カブキ(仮)」がお出迎えをしてくれました。
「まだ寝み~よ、オレ」って顔をしていますね。
おい聞け!オレも寝み~よ。
老三毛「お富士(仮)」さんも元気にムシャムシャ。
以前はこんなに近くにくることはなかったのに、最近は図々しくなったもんだ…いや、だいぶ人に慣れてくれてうれしいですね。
歳をとって体は細くなったけど、性格は丸くなったのですね。そして、もちろん人の住まない街で生きていくための本能的な変化だと思っています。
見ていて切なくなることがあります、そして申し訳ないと感じます。
黒白ハチワレさん、人がまだちょっと苦手です。
それでもご飯に寄ってきてくれるのは、うれしいことです。
なかなかかわいい顔をしていますよね。
キジ白?サバ白?
この子はいつもこれくらいの距離感。
きれいな顔してるから慣れたら誰かが家族になってくれるかもよ。人になれちゃいなよ!
と言ってみたものの・・・睨まれて終わる。
体の模様がとんがった貝に入ったヤドカリっぽい、少しだけ・・・個人的に「ヤドカリ(仮)」と呼ぶことにしようかな。
食後は前回に続いていいところでポーズを決めてくれたカブキ氏を撮影。
結構な歳を重ねているように見えるこの子は、この街に人の営みがあった頃を知っているはず。
今彼は何を思い何を感じているだろうか。
日々生き抜くことかな・・・
「早くメシ持ってこいよ人間」くらい思っていてくれたなら、彼らを厳しい境遇に追い込んだひとりとして少しは気が楽になるのかもしれません・・・気が楽になっても意味はありませんけど。
ごめんなさいの気持ちを持って、今はできることをやり続けるしかできません。
■GS横
ああああああああああぁ
「運が付く!やった!」
とは全然思わない。
タ、タヌキヤロウの仕業だな、はぁ
村に入って最初の仕事がこれとは・・・
タヌキのうんP片付けるとか、本当に嫌です。
タヌキさん、ご飯食べてその場でうんPするのやめてください!!!いや、やめろ!!!
僕なりに全力掃除&消毒
終わってみると、妙な達成感。
けど、こうして写真を並べるとあまりきれいになってないな・・・
猫不在、庭からの景色を眺める。
どれほどの世代の人が、この景色を眺めながら育ち死んでいったのだろうか?
もしかしたらこの地での、世代の積み重ね・人の歴史は終わってしまうかもしれません、たった一度の原発事故によって。
原発が事故を起こせば、誰も責任を取りきれない現実が待っています。
もし人がこの地を再生できないのならば、人は原発など金輪際扱うべきではないと思います。
■白タヌ茶タヌ
キジトラちゃんも来た。首をなが~くして待っていてくれたようですね。かわいいね。
ドライフードを補充すると、さっそく食べ始めたキジ白くん
どうやら口内炎があるようで痛そうにしていました。それでも、生きるために食べる。
この表情とても好きです、生に執着する本能がにじみ出ているような気がして…
お待たせのウェットフード
こちらの方が断然好きみたいです。うれしくなさそうな顔をしてますが、喜んでたよね?ね?
■風車の家
猫がいるのかいないのかよくわかりませんが、様子を見に立ち寄りました。
納屋にドライフードを置かせていただきました。もし猫がいるならば、少しでも口にして欲しいです。
■杉林の家
室内の餌場に誘われて催促されました。
「うまいやつ、うまいやつ、持ってるんでしょ?早くちょうだいよ」
口が痛そうなので、ウェットフードのカロリーエースがけを。
トロトロで旨いよ!
し、しかし・・・
いつの間にかクルッポ用の普通のウェットフード+かつお節+カツオバーを食べているスミダ。
クルッポはスミダ用のトロトロが気に入ったようです。
クルッポ食後。
「写真?付き合ってられないよ、お腹いっぱいで眠いよ」
えー、ちょっとだけ付き合ってよ。
僕が外に出たら、クルッポも外にやってきました。
なんだクルッポ、寂しがり屋かよ。
で、乗車w
まるまる、マメ、シロビ、子さくら、小さくらの子たち、みーちゃん、醍醐(ヤマパン)につづき、「くるま部(仮)」に入会。
昔はご飯を食べ終わったら、普通にこんな光景があったのかもしれませんね。
かわいいクルッポがポーズを決めてくれましたよ。
なんだ撮影に付き合ってくれるんだ、ありがとう。
「おわり、もう寝る」
人好きクルッポと人が少し苦手なスミダ。
全然違う個性を持っていますが、二匹は家人が避難してから3年以上の時間をともに生きてきた仲間。
まだまだ猫だけの生活は続きます。
クルッポとスミダにバイバイする@9:30
[つづく]
■応援よろしくお願いいたします。
私のネットショップ「ねことる商店」にて、上村雄高写真展『Call My Name 原発被災地を生きる犬猫たち』のポストカードの販売をしております。
飯舘村で撮影した犬猫たちのポストカードで、7枚セットが2種類各1000円です。
買っていただけると、私の飯舘村での活動資金になります。
応援していただけたらうれしいです。よろしくお願い致します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
またのお付き合いを、よろしくお願いいたします。
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