ミケちゃん(2021/5/6)写したいもの

3月末以来、ミケちゃんに触れていません。
触れないどころか、近づいてもきません。
ミケちゃんが好みそうなウェットフードで気を引く作戦は、残念ながら私の期待する結果になりませんでした。

でも、ミケちゃんの変化は感じます。
春の陽射しを楽しんだり、夢の世界に入り込んでいる素のミケちゃんを目にするようになりました。
とはいえ、「私は本当にミケちゃんに触ったのだろうか?私の妄想ではないか?」と思うほど、他人行儀な日もまだあります。

陽射しが強く気温も高かったこの日。
ミケちゃんは木漏れ日の射す落ち葉のベッドで過ごしていました。
三色模様が迷彩のようで、危うくミケちゃんを見落とすところでした。

ご飯を食べ終わったミケちゃんは、リラックス。
物陰とは言え、私からよく見える場所で顔を洗う仕草をしたのははじめてです。

私の妄想ですが、ミケちゃんは少しずつ私への親近感を強めてくれていると思います、じれったいほどのスピードで。
無理に何かをするのはもうやめました。
ミケちゃんのペースに合わせて、仲良くなれたらと思っています。

ミケちゃんと私の今の関係は、ちょうどこのくらいかなという写真が撮れました。
手の届かない場所にミケちゃんはいます。
でも、彼女の表情は穏やかです。

私が写したいもの。
それは、犬や猫たちの心であったり、人との関係性です。

写真には、目の前にある真実が写ります。
自分の行いしだいで、未来の風景は変わります。
ミケちゃんとの関係を築いてきた結果の1枚。
満点にはほど遠いですが、写したいものが撮れました。
「Call my name 原発被災地の犬猫たち2021」に選んだ昨夏のミケちゃんと今の彼女の表情は違っています。

社会ってどうやって変えればいいんだろう?
自分が望む社会の姿を、自分がやってみる。
そして、人に伝える。
自分に作れるのは社会の中の小さな小さな変化だとしても、誰かの心に何かが伝われば大きな変化に成長するかもしれません。

ミケちゃんの鼻の頭の汚れを、いつか拭きたい。

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