ピッコロ(2021/4/16)春

ピッコロ

4月中旬、「ピッコロ」の暮らす地域でも桜が満開になりました。
例年より少し早い季節の衣替え。

この時期はまだ、朝晩の冷え込みも風の冷たさも健在。
とはいえ、春の陽射しが心を緩めてくれます。

飯舘村で2日間過ごした私は、少し眠ってから帰宅することにしました。
心が緩んでいたからかは、わかりません。
目が覚めると新しい朝が訪れていました。

ピッコロと3日続けて散歩ができました。
何匹かの猫に3日続けて、温かいウェットフードを届けられました。
3日くらい続けて会うと、ちょっとだけ日常感があって良いですね。
同時に300㎞離れて暮らしている限界も感じます。
飯舘村で失われた当たり前を、少しでも補えたらと思っています。

私は、長くあるものよりもないものに目がいっていました。
しかし、この10年ほどの様々な局面を経て、日々変わらずいられる幸せに気が付きました。
それは避難を余儀なくされた人たちが奪われたもののひとつです。
犬猫たちも同様です。

飯舘村で顔を合わせる人たちの気持ちに共感したり理解したりは私には到底できません。
現地の人にも犬猫にも、完璧に寄り添うこともできません。
でも、毎週のように顔を合わせるだけでも意味があるのかなと思えるのは、
人とも犬猫とも仲良くなれているからです。

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