透明猫

 

「やだな」

大雨の日、コンビニで子猫と目があってしまいました。

トイレを借りたかっただけなのに。

 

 

「この人はなにかくれるかな…」

じっと佇み、人の施しをひたすら待ち続けます。

小さな体には、あまりにも似つかわしくない生き様。

 

 

誰も彼女の前で足を止めません。

彼女はまるで透明猫のようでした。

 

 

彼女はいつか縁石の向こうへ出てしまうはずです。

彼女の未来は、おおかた予想がつきます。

 

 

僕は「まるまる」と「うた」を保護しています。日々の生活や仕事に追われ結果を出せていません…自信はしぼんでいます。里親が決まりやすい子猫とはいえ、自分に保護する資格はあるのだろうか…悩みました。久しぶりに迷いに迷いました。

迷っている間に、子猫は姿を消してしまいました。

 

 

家に戻ってからも、あの猫が気になって仕方がありません。

今、人が関われば彼女の未来はまるで違うものになります。

身近で家猫になった子猫たちを見てきました。家猫に昇格した子猫と彼女にどんな違いがあるのでしょうか。

 

翌日、僕は彼女を保護しました。

ものの数分で彼女は捕獲箱に入ってくれました。

「よかった」

彼女のためもありますが、むしろ自分が後悔しないためでした。

彼女に再び会えた僕は幸運だったと思います。優柔不断を憎みます…以後、改めたいです。

 

 

家につくと、彼女は身を休めていました。

疲れたよね、かわいそうにね。

 

 

ん？

 

 

だれだ、だよ

 

 

「つる」と名づけました。

顔から胸の羽ばたく鶴の模様が、名前の由来です。

 

 

「あとね、あたまにハートもあるの」

 

 

「つるです。よろしくおねがいします」

保護翌日、早くも人との暮らしに馴染み始めています。

かわいいです。

透明猫どころか、アピール上手で存在感大です（笑）

 

 

来週には、里親募集サイトに掲載予定です。

どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

先日、里親募集用の写真を撮影させていただいた「黒蜜」ちゃんは、ただいま里親募集中です。

表情がかわいいと思いませんか？

活発で遊び好き。猫も好き、人も好き！ルックスも性格も◎

『漆黒艶女子！黒蜜』（ペットのおうち）

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました。
またのお付き合いを、よろしくお願いいたします。

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