猫の保護譲渡活動をされているピチコさまより、里親募集サイトに掲載する写真の撮影をご依頼いただきました。
黒猫とサビ猫は本来のかわいさを写すのが難しいため、プロである私に声をかけて下さいました。
里親募集サイトには常時、数多の家族を求める猫たちが掲載されています。
すべての猫に幸せを掴んで欲しいと思っていますが、サイト上では赤い糸をたぐり寄せる激しい競争が繰り広げられている現実があります。
そこでは写真が猫の未来を開く力となる場合も少なくありません。
「黒蜜」ちゃんと「はちみつ」ちゃんの魅力をカメラに収めようと必死に撮影させていただきました。
人見知りの残る黒蜜ちゃんは、完全には緊張を解いてくれませんでしが、時折見せてくれるあどけない表情を撮るように心がけました。
遊び盛りのお年頃のはちみつちゃんは、初対面の私もカメラも一切気にすることなく普段通りにアクセル全開…
2頭とも里親さんに巡り会えたと伺っています。
保護主であるピチコさまや譲渡に関わられた方の努力に敬意を表すとともに、黒蜜ちゃんはちみつちゃんの末永い幸せをお祈りいたします。

黒猫やサビ猫の撮影で苦労されている方は少なくないと思います。
猫たちが幸せを掴む力になれたらと常々考えておりますので、黒猫サビ猫をかわいく撮影するコツを少し書かせていただきます。

ポイントは、「少し明る目に撮る」です。
明るく撮ることで、表情が見え、顔のパーツの立体感が出ます。

立体感を出すには、横方向や斜め方向から猫に光が当たるように撮るのも有効です。
横方向から光が当たると左右の明暗差が出ます。
室内の照明は基本的に上からの均一な光となり、猫が平面的に写りがちです。
室内の照明をつけずに、窓からの光で撮影するのがおすすめです。
太陽光が強すぎる時は、レースのカーテンが光をやわらげてくれます。

撮影に慣れてきたら、大きな黒目の写真にもチャレンジしてください。
暗い場所での撮影は、ブレ写真の宝庫となります。
カメラをテーブルや床に置いて固定したり、ISO感度を上げるなどして撮影してみてください。

おもちゃなどを使い、猫が少し上を向くように仕向けると目に光が入りかわいさがアップします。

ブレ写真を連発してしまう場合は、暗目に撮って(シャッタースピードを少し速くする)画像編集ソフトやアプリで後から明るくする方法もあります。